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カメラワークを考える

はじめに


カメラワークはわりと重要な項目で、モデルやモーションが良くとも、これが悪いと動画全体が微妙に見えたりすることがある。
実際のところ、私自身偉そうに言えるほどのカメラワーク制作の実力があるとは思っていないが、素人なりに紳士動画を作っていく上で考えたカメラワークに関するアレコレをここに書いておこうと思う。

カメラワークの役割


カメラワークには2つの役割がある。1つ目は窓、2つ目は演出だ。
窓としての役割は、モデルやモーションがどのくらい見やすいかによって、どの程度良いかを判断できる。
演出としての役割は、モデルやモーションがどのくらい印象的に見えるかによって、どの程度良いかを判断できる。

この2つはときに食い違うことがある。激しいカメラワークは演出的には良くても窓的にはあまり良くなかったりする事がよくある。
特に配布されているダンス用のカメラワークはこの演出面への傾倒が強いものも多く、これをそのまま紳士動画に使うと、動画の趣旨とカメラワークの間に乖離がある、見にくい動画になってしまうことがある。紳士動画のカメラワークは、窓としての役割に傾倒しておくのが良いと思う。

文として書けるカメラワーク


私がカメラワークを作るときに考えていることを書いていく。
最近重要だと思っているのが、文として書けるカメラワークを作る、というものだ。
文というのは主語と述語からなるものだが、カメラワークにおいても主語と述語を意識することは重要なように思える。
カメラワークにおける主語とは、何を映すのかということ、カメラワークにおける述語とは、どんな状態かを映すのかということだ。
これを合わせると、カメラワークを「<主語>が<述語>している」という形の文として書くことができる。
例えば、巨乳モデルを上下に動かすモーションで「胸が揺れている」という文になるようなカメラを作ろう、とか。

さて、この「胸が揺れている」という文によって表されたカメラは、具体的にはどういったものになるのだろうか?
まず主語の部分から考えよう。主語は「胸」なので、とにかく胸を映せばいいわけだ。この時点で、モデルの後ろからとか、顔のアップとか、そういうカメラワークは選択肢から除外されることになる。そのうえで、上から撮った胸とか、下から撮った胸とか、前から横からとかがまだ残ることになる。
次に述語「揺れている」を考えよう。これによって、カメラワークの選択肢をさらに枝刈りできる。
揺れているさまを見せるのならば、カメラを引かせて胸を含めた全身を映すようなカメラワークは除外される。引いていると単純に胸の揺れがよく見えない、というのもあるし、全身が映っていると他に見えるものが多すぎて乳揺れが目立たない、ということにもなる。
上下する動きや形の変化などがよく分かるようなアングルが適しているだろう。となると、横からとか、前から胸を画面いっぱいに捉えるようなカメラワークあたりが「胸が揺れている」という文によって表され得る画だ。

考え方の必要性


さて、そもそも以上のような考え方に基づいてカメラワークを作ることに、どのような利点があるのだろうか。

まず、単純な動画品質の向上につながると思う。
良いカメラワークの条件の一つとして見やすいという物があると先に書いた。見やすいカメラワークとはなにか、という問いの答えはいくつもあると思うが、その一つとして見にくくない、というのもあるだろう。
紳士動画における見にくいカメラワークはかなりわかりやすい。結局の所エロ動画なわけだから、性的な興奮を喚起するような情景を見せればいいのだが、動きが激しすぎてモデルが良く見えないとか、遠景になっててモデルが小さくて見にくいとか、そういう絵面では興奮を喚起させるのは難しいだろう。見たいところが見えない、というのは結構気になるものだ。
文という形を意識することで、こういったカメラワークを作ってしまうことを抑止できる。

第二に、カメラワークに悩みにくいという点が挙げられる。
どういうカメラにしようかと悩むのは、どのようなカメラにすれば良いのかの見当がついていないからであることが多い。
文を作るということは、このモーションをしているモデルのどんな状態の何を見せたいのか?という事を明確にすることでもある。
これにより、漠然とした「ここのカメラどうしたらええねん」という悩みを、「ここではどこをみせたらええねん」とか、「これを最良に見せられるのはどのアングルやろか」とか、そういった具体的な問いに変えることができる。考える足がかりさえ掴めれば、あとはどうとでもなるだろう。

さいごに


映像にしろ、言語にしろ、他者に何かを伝えるという点では同じ情報の伝達といえる。である以上、それは必然的に、抽象化すれば同じ構造を持つことになる。カメラワークを文として書けるのはこの理由に依る。
一体何を伝えたいのか?これが文を書く上で最も本質的で重要であり、映像でもそれは変わらない。紳士動画なら、「俺はここに興奮する」というのが伝えたい事になるだろう。
以上でカメラワークに関する考察は終わりである。この考察が誰かの参考になれば幸いである。

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